会計×戦略思考:三菱HCCさん

こんばんわ、ポイ積 純一郎です。

ポイ積最強ポートフォリオの決算発表、トリで三菱HCCさんの発表が5月17日ありましたので、ポイ積が仕入れた会計×戦略思考で分析してみました。

www.smgry.com

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三菱UFJリースさん、日立キャピタルさん合併後の初決算発表。今回は2社の成績を分けて発表でしたので、下表は全て三菱UFJリースさんをベースにしています。

 

三菱UFJリースさんにおいては、不動産関連等のビジネスが堅調に推移したものの、航空関連における収益減少・ 貸倒関連費用の増加等により、2021年3月期の当期純利益は、前期比で21.8%減少の553億円でした。 ただし、貸倒関連費用が見通しを下回ったこと等で、業績予想(純利益500億円)に対する達成率は110.7%となりました。

 

来期は増益予想であるとともに、注目していたのは合併後に旧三菱UFJリースさんの22期連続増配方針がどうなるか。結果として、来期の1株当たり年間配当金予想は、三菱UFJリースさんにおける22期連続増配の実績や旧両社における配当方針を踏まえ、前期比50銭 増配の26円00銭(配当性向39.3%)。やったー😂

 

ポイ積最強ポートフォリオの選定軸は、高配当かつ増配方針企業さんだったので、三菱HCCさん今後も増配方針継続いただけるとのことで、保有し続けます!

 

さて、「会計×戦略思考」で学んだもののうち、3つほど指標化して見てきたいです。同著ではニトリさんの数字がよく取り上げられていて、絶対王者感が凄かったので、ポイ積最強ポートフォリオの比較対象で掲載します。

 

①優良倍率(ポイ積命名

同著ではまずみるべきは「利益剰余金」としています。これは企業が稼いだ毎年の純利益が蓄積されていくところになり、いわゆる内部留保です。優良企業であるほど、資本金の額(+借入金)は利益剰余金に比べて少ないことが多いそうです。よって以下の計算式で弾いた数字を、優良企業かどうかをみる指標として「優良倍率」と名付けました。

優良倍率=利益剰余金÷(資本金+借入金)

 

でこれを計算すると下表の通りとなります。

 

利益剰余金①

資本金②

借入金③

優良倍率

=①÷(②+③)

王者ニトリ

612,082

13,370

50,715

955.1%

帝国ホテル

42,763

1,485

0

2,879.7%

丸一鋼管

261,392

9,595

6,939

1,580.9%

大東建託

266,899

29,060

96,748

212.1%

NTT

7,068,008

937,950

4,455,724

131.0%

武田薬品工業

1,509,906

1,668,145

22,153

89.3%

昭和化学

4,361

599

4,320

88.7%

三菱商事

4,422,713

204,447

5,644,315

75.6%

ENEOS

1,042,416

100,000

2,036,900

48.8%

Jパワー

514,401

180,502

1,643,623

28.2%

三菱HCC

571,459

33,196

4,094,553

13.8%

(単位:百万円)

ん?過去最低を記録しました。借入金が多いですね。リース業はお金がかかるのでしょうかね。致し方なしです。

 

②キャッシュリッチ率

「手元の現金・預金と有価証券の合計額が、売り上げに対して大きな割合を占めている企業がキャッシュリッチ企業。」との定義に従って算出。

 

現金・預金①

有価証券②

売上高③

キャッシュリッチ率

=(①+②)÷③

王者ニトリ

158,577

7,791

716,900

21.9%

帝国ホテル

17,652

14,302

22,051

144.9%

三菱HCC

294,241

357,791

894,342

72.9%

丸一鋼管

81,877

15,544

161,138

60.5%

昭和化学

3,109

0

7,677

40.5%

武田薬品工業

966,222

0

3,197,812

30.2%

Jパワー

189,842

0

909,144

20.9%

大東建託

198,993

1,502

1,488,915

13.5%

三菱商事

1,465,905

0

12,884,521

11.4%

NTT

935,727

0

11,943,966

7.8%

ENEOS

417,724

0

7,658,011

5.5%

(単位:百万円)

逆にお金はたくさん持っている感じです。丸一鋼管さんを上回る水準でキャッシュを持っております。お金がないと始まらない業種なんでしょうかね。

 

③5年平均成長率

最後はやっぱり成長性を見ておきたい。これ将来に関わりますからね。

 

2020年度

売上高

2016年度

売上高

5年平均成長率

王者ニトリ

716,900

458,140

111.8%

三菱商事

12,884,521

6,425,761

119.0%

武田薬品工業

3,197,812

1,807,378

115.3%

丸一鋼管

161,138

137,277

104.1%

Jパワー

909,144

780,072

103.9%

ENEOS

7,658,011

7,025,062

102.2%

三菱HCC

894,342

838,886

101.6%

大東建託

1,488,915

1,411,643

101.3%

NTT

11,943,966

11,391,016

101.2%

昭和化学

7,677

7,876

99.4%

帝国ホテル

22,051

56,031

79.2%

(単位:百万円)

売上は微増傾向が続いている感じですね。ただこの辺が日本企業の弱さ?売り上げや純利益が伸びなければ株価も上がっていかないですよね。米国株との最大の違いはこういうところなんでしょうか。

 

ポイ積最強ポートフォリオの3月決算企業の発表は終了しましたが、引き続き残骸株の決算発表もみながら3指標を追いかけていきます。