会計×戦略思考:ダイトウボウさん

こんばんわ、ポイ積 純一郎です。

さてポイ積が保有するポイ積最強ポートフォリオ、残骸株たちの決算を、会計×戦略思考で分析するシリーズ。今回は3月決算組の最後を飾るコロナ禍で全く上がらないコロナ株②、ダイトウボウさんです。

 

www.smgry.com

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大逃亡さんはヘルスケア事業でのマスクとかの販売でコロナ株扱いをされているのですが、売上、利益で一番の割合を占めるのは、静岡の商業施設「サントムーン柿田川」や新たにオープンした「サントムーン オアシス」などの商業施設事業。休業要請やらなんやらあるので、大変そうですが、なんとこちらは「鬼滅の刃」効果とかで売上は2.9%増。

 

一方、ヘルスケア事業。マスクや抗菌素材などの医療関連商品がバカ売れ!したのかと思いきや対面営業の低調で営業基盤である睡眠関連商品が伸び悩み、売上▲10.5%減😭全体としても減収減益でした。

 

大逃亡さんは無配株ですが、復配に関して「現段階では内部留保に努めるものの、計画通り進捗することで会社法の定めに従い配当が認めら れる状況となれば、早期の復配について可能な限り積極的に検討を進める考えです。」とのコメントを出しています。決まったらバイーンって株価が上がらないですかね。

 

さて、「会計×戦略思考」で学んだもののうち、3つほど指標化して見てきたいです。同著ではニトリさんの数字がよく取り上げられていて、絶対王者感が凄かったので、ポイ積最強ポートフォリオの比較対象で掲載します。

 

①優良倍率(ポイ積命名

同著ではまずみるべきは「利益剰余金」としています。これは企業が稼いだ毎年の純利益が蓄積されていくところになり、いわゆる内部留保です。優良企業であるほど、資本金の額(+借入金)は利益剰余金に比べて少ないことが多いそうです。よって以下の計算式で弾いた数字を、優良企業かどうかをみる指標として「優良倍率」と名付けました。

優良倍率=利益剰余金÷(資本金+借入金)

 

でこれを計算すると下表の通りとなります。

 

利益剰余金①

資本金②

借入金③

優良倍率

=①÷(②+③)

王者ニトリ

612,082

13,370

50,715

955.1%

帝国ホテル

42,763

1,485

0

2,879.7%

丸一鋼管

261,392

9,595

6,939

1,580.9%

大東建託

266,899

29,060

96,748

212.1%

NTT

7,068,008

937,950

4,455,724

131.0%

中京医薬

1,704

681

1,206

90.3%

武田薬品工業

1,509,906

1,668,145

22,153

89.3%

昭和化学

4,361

599

4,320

88.7%

三菱商事

4,422,713

204,447

5,644,315

75.6%

ENEOS

1,042,416

100,000

2,036,900

48.8%

Jパワー

514,401

180,502

1,643,623

28.2%

三菱HCC

571,459

33,196

4,094,553

13.8%

ダイトウボウ

-97

100

1,697

-5.4%

(単位:百万円)

はい、無配株であることに納得がいきました。配当の原資である利益剰余金がマイナス😭内部留保に努めてください。

 

②キャッシュリッチ率

「手元の現金・預金と有価証券の合計額が、売り上げに対して大きな割合を占めている企業がキャッシュリッチ企業。」との定義に従って算出。

 

現金・預金①

有価証券②

売上高③

キャッシュリッチ率

=(①+②)÷③

王者ニトリ

158,577

7,791

716,900

21.9%

帝国ホテル

17,652

14,302

22,051

144.9%

三菱HCC

294,241

357,791

894,342

72.9%

丸一鋼管

81,877

15,544

161,138

60.5%

昭和化学

3,109

0

7,677

40.5%

ダイトウボウ

1,495

327

4,617

39.5%

武田薬品工業

966,222

0

3,197,812

30.2%

中京医薬

1,458

0

5,827

25.0%

Jパワー

189,842

0

909,144

20.9%

大東建託

198,993

1,502

1,488,915

13.5%

三菱商事

1,465,905

0

12,884,521

11.4%

NTT

935,727

0

11,943,966

7.8%

ENEOS

417,724

0

7,658,011

5.5%

(単位:百万円)

これは中位に位置します。一覧化した中では最も売上高が少ない企業さんですね。

 

③5年平均成長率

最後はやっぱり成長性を見ておきたい。これ将来に関わりますからね。

 

2020年度

売上高

2016年度

売上高

5年平均成長率

王者ニトリ

716,900

458,140

111.8%

三菱商事

12,884,521

6,425,761

119.0%

武田薬品工業

3,197,812

1,807,378

115.3%

丸一鋼管

161,138

137,277

104.1%

Jパワー

909,144

780,072

103.9%

ENEOS

7,658,011

7,025,062

102.2%

三菱HCC

894,342

838,886

101.6%

大東建託

1,488,915

1,411,643

101.3%

NTT

11,943,966

11,391,016

101.2%

昭和化学

7,677

7,876

99.4%

中京医薬

5,827

6,127

98.8%

ダイトウボウ

4,617

5,407

96.1%

帝国ホテル

22,051

56,031

79.2%

(単位:百万円)

やっぱり大企業さんたちとの違いは成長性なんでしょうか。売り上げが伸びなければそりゃ大きくはなれないわけですから、これって大切なんですね。

 

3月決算組の会計×戦略思考での分析、以上をもちまして終了しました。次の決算期に上表に加えていきます。