こんばんわ、ポイ積 純一郎です。
森博嗣さんの「勉強の価値」という本を読みましたのでご紹介します。
これも確か日経新聞の広告に載っていた本です。
「子供が勉強しないのは、大人が勉強しないから」っていうキャッチコピーにキャッチされて即購入。森さんとは価値観が全く合わないけれど、ものすごく勉強になる本でした。
森さんの価値観は、寧ろ日本人にとっては変人に近くて、共感する人がどれだけいるのかは分かりませんが(少数派であることは間違い無いと思う)、「勉強」に対する考え方は本当に勉強になる。
完全な理系人材で文系的な暗記は苦手、固有名詞は全く覚えられない森さんですが、ほとんど受験勉強しないで名古屋大学に現役合格出来る数学的能力は、どっぷり文系人材のポイ積としては羨ましい限り。
で、勉強なんて楽しく無いっていう前半戦から、勉強ってのはなんて楽しいんだ!っていう後半戦まで、エッ全然共感できない!ってこととか、なるほどそういう考え方もあるね、とか、うん、そりゃそうだと深く納得できるところまで、頭の中を右に左に行ったり来たりする本でした。
「研究」に関しては、ポイ積も本当に没頭できることを頭の中で考えて(←これも勉強)、実践してみようと感じました。
【読書メモ】
- 勉強で自身を高めることができると、何が得られるかといえば、それはまず「広い視野」であり、俯瞰による客観的な「観察力」、そしてまた、あらゆるものを遠望できる「予測力」、あるいは「想像力」である。
- 自分の役に立つことをする、それが勉強だ、と言っても良い。なにしろ、自分の夢を叶えてくれる方法の一つなのだから、これは間違いないところだろう。
- 勉強というのは、つまり、人の能力を高める全ての行為のことだ。
- 競争には参加しない人もいるし、負けても悔しいと思わない人もいる。たとえば、自分がやりたいことを自由にしている人などは、競争に勝って大喜びしている人と同じくらい、幸せなのだ。
- 教育によって子供や若者の人生を変えられると感じたことは一度もない。子供たちは、それぞれ自分の力で育つ。子供たちには、その自由と権利がある。
- 教育というのは、それを受ける側が「学びたい」「自分を変えたい」と思わない限り成立しない。
- 運動しないと体が鈍るように、計算しないと頭が鈍る、ということのようだ。
- 自分で勉強したことを家族や友達に教えてみると良い。頭に入ったことを再び外に出す、アウトプットすると、記憶が頭に深く刻まれるような感覚になるだろう。
- 何が問題であるか、自分は何がわからないのか、を認識する。ここが全ての「勉強」のスタートである。そして、あらゆる質問に、まず自分が答えよう。つまり自問自答しよう。
- 苦手だからと排除すれば、その方面の自分の可能性が消えるだけの話だ。
- 子供の時から、考える癖をつけることが良い教育のように考えている。問題だけを出して、ずっと何日も考えさせてみてはいかがだろうか。
- 発想を努力で補うことも充分に可能だし、テストのようなシビアな時間制限は、実際の仕事にはない。それよりも1番の損は、自分には「できない」と諦めてしまい、離脱してしまった場合だろう。
- 自分の楽しみを見つけることが「勉強」と言える。これが本来の「勉強」である。個人研究は、あくまでもアウトプットだ。考えることは、頭脳を働かせる活動である。
- 勉強は、生きる方法を学ぶことではなく、生きる人間の価値を高めるものである。
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(読書記録⑭)