「誰も農業を知らない」を読んだ📚

こんばんわ、ポイ積 純一郎です。

有坪民雄さんという方が書かれました「誰も農業を知らない」という本を読みました。

 

 

農業とは縁もゆかりもないポイ積ですが、幅広い教養を身につける観点でいろいろなジャンルの本を読むということを癖づけております。多くは新聞やら雑誌やらの書評、広告を見て興味を持てそうな本をポチッと購入しています。

今回のこの本もそんな感じで買っておいた本です。

 

筆者の方は、香川大学卒からコンサルの船井総合研究所、退職後に専業農家に転職するという経歴の持ち主でいらっしゃいます。米の栽培とか、和牛の肥育とかをしていらっしゃるとのこと。

 

コンサル系出身の方ということで、現代の日本の農業論に関してのご意見・お考えが説得力を持って展開されています。とりわけ、俄知識の評論家っぽい方々が発信する大規模農業論や6次産業化、「農業にビジネス感覚を」みたいな主張に対しては、手厳しく反論していて面白いです。

 

第6章「21世紀の農業プラン」で筆者の農業改革案が展開れますが、特に「中央官庁移転は農業道県に」や「海外市場は開拓可能」、「農協の経済部門を半アマゾン化せよ」などは大変面白い主張でした。

 

農業に関する知識ゼロのポイ積でも興味深く読み進められる内容で、それこそ知らない世界を知ることができて良い読書となりました☺️

 

【ポイ積メモ】

  • 数ヶ月前まで学生だった新入社員の言う事を、その道一筋で何十年と生きてきた経営者が本気で聞くはずもない。そう言う時にはどうするのか。それは「事実のみを話せ」です。自分の足でデータを収集整理し、「私が言っているのではありません。調べたところ、データ(顧客)がこう言っているのです」と。
  • 近い将来の日本は、生産力不足のために供給が追いつかず、輸入を余儀なくされる農作物が増えてくると思われる。
  • 食品製造小売業で利益率が高い会社は、例外なく小品種大量生産企業です。典型例は伊勢の名物を作っている赤福でしょうか。季節商品などごく一部を除き、赤福は、名物のあんころ餅しか作っていません。事実上あんころ餅だけで90億円ほど売り上げています。
  • どういう人が「適切な人材」7日を判断するにあたって、飛躍を遂げた企業は学歴や技能、専門知識、経験などよりも性格を重視している。具体的な知識や技能が重要でないというわけではない。だが、これらは教育できるが、性格や労働観、基礎的な知能、目標達成の熱意、価値観はもっと根深いものだと見ている。
  • スギ花粉米はすでに実用化一歩手前まできている。
  • 学校給食は、近年貧困家庭の子供のセーフティネットとして注目されています。家できちんと食事ができない子供にとって、学校給食は唯一まともな食事をできる機会になります。