こんばんわ、ポイ積 純一郎です。
このページでは3メガ損保と上場している大手生保3社を色々比較しています。ご存知の方も多いかと思いますが、生保は相互会社という形態をとっていて上場していない会社が多く、生保界の雄である日本生命さんや明治安田生命さんといった有力生保でも上場をしていません。
よってここでは上場している第一生命ホールディングス、かんぽ生命、T&Dホールディングスの3社を比較対象としています。規模等のランキングは業界地図さんを参考に作成しています。
![「会社四季報」業界地図 2022年版 [ 東洋経済新報社 ] 「会社四季報」業界地図 2022年版 [ 東洋経済新報社 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/3301/9784492973301_1_2.jpg?_ex=128x128)
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保険料規模ランキング
2021年度:損保
損保の正味収入保険料ランキングです。
長年にわたり損保業界の絶対王者ともいえる存在である東京海上さん、規模、利益共に首位の座を譲りません。先行して欧米でのM&A戦略を展開し、確固たる地位を築いています。
最近ニュース等で存在感のあるSOMPOさんは規模に比して利益でMS&ADさんを上回っており、この辺りが後ほど触れる株価の騰落率にも反映しているのかなと感じました。
MS&ADさんは、三井住友海上さん、あいおいニッセイ同和損保さんと中核会社と言える会社が2社存在しており、今後の子会社の整理は興味のあるところです。
表を見てお気づきかも知れませんが、テレビCMなど各種媒体での露出が多いソニー損保さんですが、3メガ損保に比べればまだまだ小さな存在です😗
2021年度:生保
生保の保険料等収入ランキングです。
比較対象としている会社以外も含めてランキングしてみました。日本生命さんは、日本生命さんが出資している主な生保会社も含めた実績となっています。
ご覧の通り、日本生命さんと第一生命さんが抜き出た存在として凌ぎを削っています。最近では第一生命さんが一時的に抜くこともあり、今後もこの展開は続きそうです。
かんぽ生命さんは規模に比して基礎利益の額が明治安田生命さんよりも低く、最近では不適切販売のニュースもあったように、不祥事で顧客・市場からの信頼を落としている状況です。
T&Dホールディングスは大同生命、太陽生命を主力とする生保グループで、TKCと提携した中小企業開拓などの特色を持っていますが、こちらも基礎利益が課題に見えます。
損保と比べると生保の市場規模の方が圧倒的に大きく、業界地図によれば国内業界規模としては第4位です(損保は22位)😵それでも年々この規模は縮小傾向にあります。
NEW! 株価騰落率比較(2022年7月末時点)
2020年12月末の株価を起点に、毎月月末の株価をプロット。現時点の株価の騰落率を比較しています。損保を実線、生保を点線としてみました。
第一生命さんがやや抜けた存在でしたが、7月に一気に10%以上株価を落とし、東京海上さんが肉薄しています。一方で東京海上さん、SOMPOさんが微減する中でMS&ADさんが5%ほど上げて3メガ損保さんは団子状態になってきました。
一人負け状態のかんぽ生命さんはわずかにプラスを保っているものの、他の生損保さんとは違った様相。T&Dさんは7月に下げましたがそれでも+20%超を保っています。
損保株はいずれも高配当株で有名。長期株式投資さんは自身の「永久保有17銘柄」に東京海上ホールディングスさんを10位で上げていましたね😗
各社の主要なニュース
保険業界の株価材料になりそうな、もしくはなった主要なニュースをピックアップします。基本的には全て日経新聞です。貼ってあるリンクはオンライン有料会員しか見れないものもありますので、ご容赦ください。
業界共通
2022年7月:火災保険累計3割値上げ
これは消費者目線で見れば家計負担に直結する話なのでよろしくないのですが、投資家目線で見ればポジティブなニュースだと思います。火災保険は、自然災害なども補償するため、台風やら水害続きの日本では完全な赤字商品。実に商品単体だと12期連続で赤字だそうです。これを改善するための値上げですから、消費者としても一定飲まざるを得ないのではないでしょうか。と個人的には思います。
2022年7月:生保、外債運用ヘッジコスト8倍
生保からはこちら。生保株が下げている理由がなかなか読み解けないのですが、こういうところに答えを求めるのが正しいのかなと考えました。巨大機関投資家でもある生保会社ですが、最近の日本の長引く低金利環境から、個人と等しく外国証券への投資も増えています。4年前対比で25%増だそう。そんな中で急激な円安の到来で、このリスクをヘッジするコストが半年前に比べて8倍まで上がっているそうです。
東京海上
2022年7月:1株を3株に分割
今月の東京海上さんは何と言ってもこれ。9月30日を基準日に株式を分割すると発表しました。前々から噂をされていたことですが、今回いよいよ発表されました。株価は8,000円台まで上がっていたものの地合も悪く現在は7千円台に戻っています。一方で、株式分割をした会社の株価は中長期で見れば上がっていることが多く、個人投資家が買い易くなった同社株は今後さらに狙い目になりそうです。
SOMPO
2022年7月:投資の軸はモノからヒトへ
これ、厳密に言えばSOMPOさんの記事ではありません。2021年の「第5回日経スマートワーク経営調査」で「人材活用力」の偏差値が65以上の高評価企業は、時価総額、純利益を大きく飛躍させているとの結果が出ており、実は紹介一覧には東京海上さんも掲載されているのですが、今「ヒト」に力をいれている企業として、SOMPOさんが真っ先に紹介されています。これが上手くいけばSOMPOさんの時価総額も増えていくのではないでしょうか。
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