こんばんわ、ポイ積 純一郎です。
「BRAIN DRIVEN」という本を読みました。めっちゃ良いです。
「パフォーマンスが高まる脳の状態とは」とのサブタイトルがある通り、モチベーションを育む、ストレスとうまく付き合う、クリエイティビティを高めるために、神経科学からのアプローチでレクチャーをしてくれる本です。筆者の青砥氏による「予約が取れない大人気セミナー」を書籍化したそうです。
ポイ積も読書をして良いと感じたことがあれば、メモをとる、蛍光ペンを引くなどして残しておくのですが、本著についてはその量が多いこと多いこと☺️
ポイ積自身のモチベーションのこと、ストレスのことはもちろん、部下指導やチーム運営にもとっても重要な示唆を多くいただきました。またクリエイティビティを高めるための環境や行動について本当に参考になりました。おすすめの一冊です。
以下のポイ積メモはネタバレにもなりますので注意です。
【ポイ積メモ】
- メタ認知(自分自身を、客観視、俯瞰視した認知の状態)の大切さ。まず自分自身のモチベーションを大切に。自分のモチベータ、自分のモチベーション・メディエータが働いている状態に目を向けてみる。
- ドーパミンを誘う刺激に注意を向けドーパミンを促し、その状態から注意のシフトを実行し、目的のパフォーマンスを高める。
- モチベーショントリガーをデザインする。やりたいこと、やることの行動前に、自分独自の簡易なトリガースイッチを心を込めて作り、実行を習慣化する。イチローや五郎丸みたいなもの。
- 自分自身も周りの人も、新しい学びや挑戦に際して誰もが注目しやすいネガティブなサイドばかりに注意が向かないように気をつけるのが大切。ポジティブなサイド、できている部分、成長している部分、希望などに注意を向けることが、学習モチベーションを維持する上で重要。
- 新しい試みは、大抵失敗する。失敗に気付けたことは、自己の成長差分を認識できた状態。成長の第一歩、ラッキーな出来事と感情の書き換えをする。
- 目的やゴールを設定し、曖昧性を回避することで、心理的に安全な脳の状態に持っていきやすくする。当然、コールや目的を設定することでドーパミンが誘発され、更に前向きにモチベーションを支えてくれる効果も同時に期待できる。
- 自己がSEEK、WANT、TRY、LIKEを感じているときはドーパミンが出やすい状態。その状態を知ることは、自己の快予測、報酬予測に役立ちドーパミンを誘導しやすくなる。
- 朝、いい天気だったとしても、それに気付いて気持ち良くなれるか、何気なく通り過ぎてしまうのかは、結局のところ本人次第。意識的に良いところを見ていくのは、重要なトレーニングになる。
- できた部分に対して「なぜできたのか」「どうしたらもっと良くなるのか」を考える前向きな学び方もできるはず。たとえテストの点数が100点満点で10点だったとしても、10点できている部分からの学びもあるはずだ。
- 高い目標、ゴールのイメージにワクワクしつつ、段階的な目標やゴールも設定し、いかに自己のできた部分、成長した部分に注意が向けられやすくするのかという工夫も重要。
- 心の痛み、心の苦しみに耐えることで、その後ポジティブで大きな快が得られる事実が分かっていれば、むしろ痛みや苦しみがあるからこそ、もっと楽しめるはずだというモチベーションにつながる可能性がある。
- 自分で飛び込んだ苦痛、苦しみは自分を強くする。苦痛時の頑張りは、成長伝達物質のオンパレード。どん底から快へと大きな差分を生み、通常以上のドーパミンを放出、快も増幅する。それが次なる苦難へのモチベーションにつながり、人を大きく成長させる。
- フィードバックをする側とされる側の関係性が非常に重要。普段の関係性がない、あるいは悪いままフィードバックをしても、相手が受け入れられる状態になっていないケースも多い。
- やっていること、やろうとしていることを信じるのは、モチベーションを高める。やっていること、やろうとしていることを信じるためには、自分のやっていること、やろうとしていることに自分のやってきたこと(エピソード記憶と感情記憶)と自分の大切にしていること(価値記憶)を参照する。参照しながら行動し、失敗を成長のチャンスと捉え、違和感には向き合い擦り合わせ、快を覚えたポイントを味わい、できた点、良い点もよく見出すことで、やっていること、やろうとしていることへの自信が芽生えてくる。こうして育まれた真の自信は、大きなモチベータとなる。
- 自分が悶々としていることを紙に書き出すと良い。脳にとって最もストレスがかかるのは、認識されていない曖昧な状態が続くこと。ストレッサーが特定されれば、大した問題ではないと気付けることも多いし、課題が特定されれば、解決への行動や誰かに頼ることもできる。
- たとえ嫌々でも、目の前のタスクに取り組むのであれば、取り組む意義や意味を自分で見出すことが必要。仕事も勉強も、多くの場合どのようなことでも、自分のためになっているはずが、それを脳が忘れているケースがある。
- 予測値や期待値の差分が大きすぎることによってもストレス反応が起こる。自分の目標やゴールを難易度や達成度に応じて柔軟に調整できる能力も、ストレスと付き合うためには欠かせない。
- 脳は、嫌なことやネガティブな出来事を何度も思い出しやすい。「超俯瞰視」で自分の悩みを小さく感じさせるために、自分を引いた位置から見たり、他社と比較して自分の生活に感謝してみる。「今日1日、命があったこと」を毎日心から1ぷんかん感謝することなど。
- 「失敗したところでやめるから失敗になる。成功するまで続けたら、それは成功になる。」「失敗の原因を素直に認識し、『これは非常に良い体験だった、尊い教訓だ』というところまで心を開く人は進捗し、成長する人だと思います。」(by松下幸之助)
- 過保護は成長機会、学習機会を奪っている。悩んだり、葛藤している人に解決策を与えたり、道を示してあげたりするのは、一見優しさのように見えるかもしれない。しかし、自ら解決策を探り、自ら道を作る脳の使い方をしない限り、自分の人生を自分で歩くことができない脳になってしまう。
- 自分の歩む人生の限られた時間を、粗探しで埋めたいか、心地よい情報に囲まれていたいか。自分自身の注意を自分自身で意識し、意識的にポジティブを見るよう整えることで、見える世界を変えることができる。
- 自分にとっての挑戦に取り組み、成功や成長に目を向けることで、挑戦が価値であることを脳に刻むことができる。その繰り返しが、不確かな状態のストレスを力に変えていく脳を形成する。
- 誰にとっても新しく価値ある創造的なものはそう簡単に生まれない。それを客観視した上で、想像の主体者がクリエイティビティを発揮する場面を提供し続けることが求められる。創造プロセスの脳は、習得も容易ではない。日々の繰り返し、反復がどうしても必要。そのためには創造の主体者が前向きに創造プロセスを継続してくれるための言葉がけをしたり環境を整えたりする必要がある。
- 散歩でもいい。煮詰まって散歩に出たときにふと解決策を思いついた話をよく聞くが、それは神経科学的にも理にかなっている。
- 雑談がクリエイティビティを高める可能性がある。大事なのは、良い話をしよう、格好良い話をしようと考えず、脳の中で未来を鮮明に思い描き、感情的な要素なども踏まえて脳に情報処理をさせることだ。
- クリエイティビティの発揮に使われる脳機能が使われれば育まれ、使われなければ失う。クリエイティビティを高めたければ、クリエイティブなことをし続けることでしか能力を高めることはできない。
(読書記録20)