日本のセーフティネット格差

f:id:SMGRY:20211108065307j:plain

こんばんわ、ポイ積 純一郎です。

「日本のセーフティネット格差」という酒井正さんという方が書かれた本を読みました。

 

ポイ積は、年間50冊を毎年の読書目標にしてますが、好きなジャンルのものばかりを読むと知識・教養の幅も広がりませんので、色々な書評なども参考にしながら、極力幅広いジャンルの読書に挑戦しています。

 

そんな中で今回手にとった、いや書評をみて楽天ブックスでポチッとしたのが、この本です。

サブタイトルに「労働市場の変容と社会保険」と書いてある通り、非正規雇用者が増えてきているの日本の労働市場と、セーフティネットとしての社会保険の在り方みたいな本なのですが、これだけを読むと、エラい難しい本と思われると思います。

 

ところが!これがまた読み易い。筆者の酒井さんが「あとがき」で「専門家以外の方にも手にとっていただけるよう平易な叙述を心がけた」と述べられている通り、難しいと思われるようなことがスッと腹に落ちる。

 

もう一つ感心するのは、論理的思考、証明のためのデータの見せ方、話の展開など。一般的なビジネスにおいても、この本の話の進め方は大変参考になるし、所々付箋を貼ったのは、なるほどと思わせる話の展開。

終わりの方に「エビデンス」に関する章があるのですが、「欧米諸国では、客観的な証拠に基づくエビデンス・ベースでの政策立案への取り組みが比較的進んできたのに比べ、我が国では、これまで、統計の最大のユーザーである政府の政策立案において、統計や業務データなどが十分には活用されず、往々にしてエピソード・ベースでの政策立案が行われている」との指摘には得心すると共に、一方ではチェリーピッキングの問題や価値の対立をエビデンスが解決できるわけではないといったエビデンスの限界にも述べていて、いやいやなるほど、となります。

もちろんこの本が題材としているセーフティネットに関する考え方は、参考になる話ばかり。端っこの方の話かもしれませんが、大学生の息子を抱える身としては、「烙印効果」なんかの話は興味深く読みました。

 

✅第42回サントリー学芸賞

✅第43回労働関係図書優秀賞

✅日経・経済図書文化賞

 

こうした賞を受賞することも納得の1冊で大変勉強になりました。おすすめです☺️