教養としてのギリシャ・ローマ

こんばんわ、ポイ積 純一郎です。

色々な雑誌、新聞などに書評や広告・宣伝が出ていた「教養としてのギリシャ・ローマ」、読んでみました📚

 

サブタイトルに「名門コロンビア大学で学んだリベラルアーツの真髄」とあるのですが、アメリカのエリート教育においてはリベラルアーツが重視されていて、習得しなければメジャー

(専門領域)には進めないそうです。

 

同著ではリベラルアーツを学ぶ意味として、以下の5つをあげています。

①「先人の思考」を知る

②「学ぶ」ことの価値を知る

③「自由・自立の精神」を知る

④「哲学」と「倫理学」を知る

⑤「ルネサンス」の意義を知る

 

こう書くと大変難しそうに見えるのですが、本書ではヘロドトス「歴史」やトゥキュディデス「戦史」などの古代の書物に書かれた戦いの記録なども追いかけながら、大変読み易く話を進めてくれます。

 

結構あっという間に読み終わりました。この本を読んで全く別の観点での感想としては、この本に出てくるソクラテスプラトンアリストテレスなどが「哲学」などの学問を確立していった時代は、紀元前4世紀とか5世紀とか、繰り広げられる戦なども、それぐらいの時期のものが多く、その頃の考え方が現代でもベースとしてあるというのが凄いなと。

 

ちなみに日本で言えば神武天皇が紀元前660年、卑弥呼が2世紀とか3世紀の人、その時の記録やら学問が残っているどころか、邪馬台国の存在すらわかっていないというレベルであるのに対して、このギリシャ・ローマ時代は、学問だとか、医療だとか、政治学とかが、しっかりと記録として残っていて、現代まだ語り継がれてきている。凄いなぁ。

 

こちらは本書の中で紹介される「アテナイの学堂」という一枚のキーとなる絵。ここに描かれる重要人物たちの解説も面白いです。

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心からおすすめの一冊です。

 

 

【ポイ積メモ】

  • ギリシア人諸君、そなたたちに集まってもらったのは外でもない。このような(ペルシア軍の華美な)生活をしながらこれほど(スパルタ軍のような)貧しい暮らしをしている我々から物を奪おうとしてやってきた、あのペルシアの指揮官の愚かさを、そなたたちの目の前に示したかったのだ。
  • 教育とは視力を与えることではなく、視界を変えさせること。