青山学院vs箱根オールスターズを検証:実況中継風

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こんばんわ、ポイ積 純一郎です。

ポイ積の趣味の一つに駅伝鑑賞がありますが、箱根駅伝は正にドストライク。

今回も応援する青山学院が超絶優秀な記録で圧勝しました。

 

今回の圧勝劇、解説の瀬古さんが「今回出場のオールスターでも青山学院に負けていた」との発言をしていましたが、これを検証してみました。

区間区間賞を取った選手をオールスターAチームに入れることとします(区間賞が青学の選手だった場合には2位の選手)。

その次の順位の人はオールスターBチームとしましょう。

このメンバーをもとに仮想箱根駅伝をスタートさせます。

 

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さて、第98回箱根駅伝は、優勝候補筆頭の青山学院大学に対して、箱根オールスターズAチームおよびBチームが臨む戦いとなりました。

Aチームの監督は順天堂大学長門監督、Bチームの監督は駒沢大学の大八木監督です。対して青山学院大学の名将・原監督はどんなオーダーで臨むのか。

 

今回の箱根駅伝区間エントリーの変更は認められておりませんので、以下のメンバー表通りに進んでいきます。

 

往路エントリーメンバー

まずは往路から見ていきましょう。

往路

Aチーム

Bチーム

青山学院

1区

吉居 大和②

(中央)

唐澤 拓海②

(駒澤)

志貴 勇斗②

2区

田澤 廉③

(駒澤)

ヴィンセント④

国士舘

近藤 幸太郎③

3区

丹所 健③

(東京国際)

伊豫田 達弥③

(順天堂)

太田 蒼生①

4区

嶋津 雄大

創価

石井 一希②

(順天堂)

飯田 貴之④

5区

細谷 翔馬④

(帝京)

吉田 響①

(東海)

若林 宏樹①

 

まずはオールスーターズAチーム、全員が大砲と言っても良い豪華なメンバーですね。長門監督に狙いを聞いてみましょう。

長門:「青学さんは復路にも強い選手を残しているようですから、往路で勝負を決めにいきたいですね。吉居くん、田澤くんで大きく先行してからは、他校に追いつかれる要素はありません。往路で3分差をつければ復路も逃げ切れると思います。」

順天堂大学出身者はAチームには選ばないんですね?

長門:「当校の選手はAチーム復路に配置しておりますので、後ほど紹介します。」

それにしても豪華なメンバーですね。

長門:「どこを切っても各校のエースが並ぶ往路メンバーです。圧倒的に勝つ、そんな人選にしました。」

なるほど。先行逃げ切りを図るAチームの往路選手を紹介しました。

 

それではBチームの配置について、大八木監督に伺います。

1区に唐澤選手を配置しました。狙いはいかがでしょうか。

大八木:「1区は吉居くん、志貴くんの2年生対決だからね。唐澤は安定感もあるし十分勝機あり。男を見せると思いますよ。」

2区はヴィンセントはヴィンセントでも国士舘のヴィンセント選手を選出しました。

大八木:「東京国際のヴィンセントくんは足の怪我の情報があるのでね。4年生でもあるし、留学生の中ではレベルが高い国士舘のヴィンセントくんに期待します。」

5区は1年生の吉田選手をエントリーしましたね。大胆な1年生起用です。

大八木:「青学さんも1年生の若林くんをエントリーしていますよね。若の神とか言っていますが、吉田くんも神になる力を持っていますよ。期待してください。」

ということで、Bチームにも強力なメンバーが並びました。大八木監督が順天堂大学の2名を採用しているのが何とも面白いですね。

 

復路エントリーメンバー

それでは復路のメンバーを見てみましょう。

復路

Aチーム

Bチーム

青山学院

6区

牧瀬 圭斗④

(順天堂)

武田 和馬①

(法政)

髙橋 勇輝④

7区

富田 俊平③

(明治)

陽太①

(東海)

岸本 大紀③

8区

津田 将希④

(順天堂)

中澤 雄大

(中央)

佐藤 一世②

9区

平林 清澄①

國學院

湯浅 仁②

(中央)

中村 唯翔③

10区

清野 太雅③

(東洋)

野澤 巧理④

(東京国際)

中倉 啓敦③

 

こうやって並べてみると、長門監督もおっしゃっていました通り、青山学院の復路メンバーが強力に見えますね。Aチーム、Bチームともに、往路のネームバリューがある選手たちと比べるとやや見劣りする部分もあるような気がします。簡単にAチーム、Bチームのポイントを聞いていましょう。

 

長門監督、復路のポイントを教えてください。順天堂4年生を2名選出しています。

長門:「そうですね。信頼できる4年生をここで使います。長距離適性が不透明な三浦についてはここでは使わないことにしました。伝統校である明治さん、東洋さんから1名ずつ、期待の3年生を選出。後はAチーム唯一の1年生、平林くん、彼は走りますよ。」

ありがとうございます。

 

それでは大八木監督、復路のポイントを教えてください。往路の5区から3人連続で1年生の起用になりました。

大八木:「東海さんにはイキの良い1年生が入ってきましたし、法政さんの武田くん、山下りの適性が高いと聞いています。」

法政さんはエースの鎌田くんではないんですね?

大八木:「あくまでも下りの適正ですから。それと古豪中央大学の2名には期待しています。東京国際の野澤くんも最終学年、頑張ると思いますよ。」

 

ありがとうございました。さあ98回箱根駅伝がスタートです。

 

1区

さあスタートしました。1区。

スローペースになるかと思いきや、オールスターズAチームの吉居選手が先頭でペースを作ります。しかもそのままスピードアップして後続集団を大きく引き離しました。

Bチームの唐澤選手と青山学院の志貴選手は牽制し合っています。

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吉居選手、物凄い早いラップですね。

 

そのまま押し切ります。

唐澤選手、志貴選手も当初よりも差は詰めますが、全く届きません。

吉居選手、1位で大エース・田澤廉選手に襷をリレー!

1:00:40

大記録達成です!佐藤悠基選手が持つ15年前の伝説の区間記録を更新!

物凄い記録が出ました。

 

2位争いはラストスパートでわずかに唐澤選手がリードして襷リレー!

Bチームの2区は留学生の国士舘・ヴィンセント選手、青山学院大学はエース・近藤幸太郎選手です。

 

それでは1区の記録を見てみます。

往路

Aチーム

Bチーム

青山学院

1区

吉居 大和②

(中央)

唐澤 拓海②

(駒澤)

志貴 勇斗②

記録

1:00:40

1:01:19

1:01:25

1位との差

39

45

 

吉居大和選手が区間賞、唐澤選手、志貴選手は大きな差がなく2区に入りました!

 

2区

スタートから田澤廉選手が快調に飛ばします。留学生のヴィンセント選手よりも早いペースではないでしょうか。

青山学院大学の近藤選手も淡々と自分のペースで進んでいますが、田澤選手・ヴィンセント選手と比べるとやや遅いか。徐々に差が開いているようにも見えます。

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田澤選手、影を踏ませない力走。吉居選手が作った39秒の差を更に広げています。

留学生を上回るペースで走っていることが凄まじいことです。

 

さぁ1位で襷をつなぎます。Aチームの3区は東京国際大学の日本人エース・丹所健選手。2位に差を広げてつなぎました。

続いてヴィンセント選手、更に遅れて近藤選手が襷リレー!

 

2区の結果は下表の通りです。

往路

Aチーム

Bチーム

青山学院

2区

田澤 廉③

(駒澤)

ヴィンセント④

国士舘

近藤 幸太郎③

記録

1:06:13

1:06:41

1:07:09

1位との差

106

141

 

2区を終わって早くもBチーム、青山学院とは1分以上の差をつけたAチーム。3区も更に日本人大エースが差を広げにかかります!

青山学院大学はBチームとも30秒を超える差がついてしまいました。

 

3区

スタートから丹所選手が良いペースでタイムを刻んでいますが、青山学院大学の1年生、太田選手も負けていません。ほぼイーブンのペースでトップを追いかけます。

Bチームの順天堂大学・伊豫田選手も大学駅伝会を代表する力のある順天のエース格。これを上回るペースで太田選手も走っています。

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とはいえ、丹所選手も意地の力走を見せる。青山学院・太田選手をわずかに上回るペースで4区で待つ創価大のエース・嶋津選手に襷をリレーできそうだ!

太田選手もラストのスパートは物凄い!伊豫田選手はやや詰められているが維持のラストスパート!

 

3区記録

往路

Aチーム

Bチーム

青山学院

3区

丹所 健③

(東京国際)

伊豫田 達弥③

(順天堂)

太田 蒼生①

記録

1:00:55

1:01:19❸

1:01:00❷

1位との差

130

146

太田選手はBチームとの差を16秒までに縮めました!

 

4区

Aチームで襷を受けたのは創価大学の大エース・嶋津雄大選手。毎年区間上位を走る箱根男です。目の障害を持ちながらも、そのハンディキャップを感じさせない魂の走りは、箱根ファンの心を魅きつけて止みません。

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順天堂の石井選手も2年生ですが、嶋津選手と遜色のない走り。青山学院大学の箱根男、主将の飯田選手を引き離しにかかります。飯田選手といえば、どんな区間にも順応して外さない勝負強さを持っています。それでも石井選手はやや引き離しにかかっています。

 

嶋津選手はそれよりも早いペース、やや離れて5区・帝京大学・細谷選手に襷リレー!

続いて石井選手から吉田響選手、東海大学期待の1年生だ!

更に遅れて青山学院大学、キャプテン飯田選手から「若の神」若林選手へ!

 

往路

Aチーム

Bチーム

青山学院

4区

嶋津 雄大

創価

石井 一希②

(順天堂)

飯田 貴之④

記録

1:01:08

1:01:31

1:01:46

1位との差

153

224

 

とはいえ4区の段階で1位に2分24秒差の王者・青山学院大学。優勝に黄色信号が点ってきたか⁉️

 

5区

97回大会の5区区間賞・帝京大学の山神、細谷翔馬選手。2年目のジンクスなくスイスイと山を登っていきます!2位のBチームとは2分近い差がある、更に広げるか!

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一方で東海大学の吉田響選手、青山学院大学の若林宏樹選手、両1年生のペースも早い。とりわけ「若の神」若林宏樹選手の登りのスピードは抜群だ!

 

さぁ、しかし往路優勝はこのままAチームで盤石そうだ。焦点は2位以下に何分差をつけることができるか。長門監督はできれば往路で3分差をつけたいと話していましたが。

若林選手のスピードが頂上から下りに入って少し落ちてきているか⁉︎

 

結果、個人ではわずかに細谷選手が区間賞。吉田選手、若林選手の差はわずか2秒ですから、ほぼ変わらず。往路優勝はAチーム、2位Bチーム、3位青山学院となりました。

往路

Aチーム

Bチーム

青山学院

5区

細谷 翔馬④

(帝京)

吉田 響①

(東海)

若林 宏樹①

記録

1:10:33

1:10:44

1:10:46

1位との差

204

237

 

長門監督の言う3分の差は青山学院につけられませんでしたが、それにしても2分37秒は大きなアドバンテージになりました。

 

特殊区間の5区はほぼ差が生まれない結果となりましたが、復路の6区ではどう言う展開となるか。下りのスペシャリスト高橋勇輝選手を抱える青山学院が反撃の狼煙を上げることができるか、乞うご期待です。

 

6区

さぁ、改めて復路のメンバーを見てみます。

復路

Aチーム

Bチーム

青山学院

6区

牧瀬 圭斗④

(順天堂)

武田 和馬①

(法政)

髙橋 勇輝④

7区

富田 俊平③

(明治)

陽太①

(東海)

岸本 大紀③

8区

津田 将希④

(順天堂)

中澤 雄大

(中央)

佐藤 一世②

9区

平林 清澄①

國學院

湯浅 仁②

(中央)

中村 唯翔③

10区

清野 太雅③

(東洋)

野澤 巧理④

(東京国際)

中倉 啓敦③

 

ご覧の通り青山学院には往路を走れる選手がずらりと並んでいます。しかも6区はスペシャリストの髙橋選手。

Aチームは順天堂大学のキャプテン牧瀬圭斗選手がスタートを切ります。遅れて2分4秒後にBチーム・法政大学の武田和馬選手がスタート。最後に遅れること33秒後に髙橋勇輝選手がスタートします。

まずは髙橋選手、1年生の武田選手を捉えたいところです。

 

牧瀬選手スタートして登りから下りに入ったところですが、良いペースで進んでいます。区間記録ペースです。

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一方で武田選手と髙橋選手の差がなかなか縮まらないですね。髙橋選手は下に入ってからが早いのですが、時計を見る回数が多いのが気になります。思うように進んでいないのかもしれませんね。

 

山を下り切りましたが、前の牧瀬選手と武田選手とはむしろ大きく離される展開の青山学院。ピンチか⁉︎

 

平地に入って髙橋選手のスピードが上がっていますが、武田選手との差は開いたまま。その間牧瀬選手が襷リレー。明治大学の富田選手につなぎます!

続いて2分22秒経過して法政大学1年生の武田和馬選手から、東海大学1年生の越陽太選手に襷リレー!

青山学院大学・髙橋選手は遅れた。キーポイントである3分の差を超え、3分18秒差で3年生の岸本大紀選手に襷リレー。ここからの反撃なるか青山学院⁉︎

 

往路

Aチーム

Bチーム

青山学院

6区

牧瀬 圭斗④

(順天堂)

武田 和馬①

(法政)

髙橋 勇輝④

記録

58:22

58:40

59:03

1位との差

222

318

 

7区

さぁ、トップの青山学院が襷リレーする頃には、先頭を走る富田選手は約1キロ先を走っています。ここから青山学院大学・岸本選手の反撃を待ちたいところです。

 

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岸本選手、物凄いペースで前を追いかけます。向かい風ながら区間記録を更新するペースで走っています。富田選手、越選手も悪いペースではありませんが、それ以上に岸本選手が早い。いよいよ青山学院の反撃なるか。

 

トップで襷をリレーしたのは富田選手。順天堂大学の津田将希選手がスタートした。

続いて越選手から、中央大学の中澤雄大選手に襷リレー。

最後は少し疲れたが青山学院大学・岸本選手、越選手が見える位置にまで追い上げている。青山学院大学の8区は駅伝力が高い佐藤一世選手。襷リレー!Bチームと青山学院の差は大きく詰まりました。

 

往路

Aチーム

Bチーム

青山学院

7区

富田 俊平③

(明治)

陽太①

(東海)

岸本 大紀③

記録

1:03:02

1:03:09

1:02:39

1位との差

229

255

 

8区

順天堂大学の津田将希選手、良いペースでラップを刻んでいます。青山学院大学との差は3分を切りましたが、残り3区間で1分ずつ詰められなければAチーム悲願の優勝です。ここで津田選手が差を広げることができるか。

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そして青山学院の佐藤一世選手も流石の駅伝力。前の中澤雄大選手に迫ってきた!

津田選手が9区、國學院大学ルーキー・平林清澄選手に襷をつないで約3分が経過、9区ののリレーゾーンではほぼBチームと青山学院が並び待っています。

最初に中澤選手が入ってきたが、すぐ後ろに佐藤選手も迫ってきている。わずかに早くBチームが襷をリレー!もう10秒ほどの差で青山学院も襷をリレーした!

Bチームは中央大学同士の襷リレーで湯浅選手が飛び出して行った!青山学院大学区間記録更新を宣言する中村唯翔選手がスタート!

往路

Aチーム

Bチーム

青山学院

8区

津田 将希④

(順天堂)

中澤 雄大

(中央)

佐藤 一世②

記録

1:04:29

1:05:02

1:04:49

1位との差

302

315

 

9区

さぁスタートしてあっという間に中村唯翔選手が前をゆく湯浅選手に追いつき、並走する暇もなく追い越して行った!物凄いスピード!これは間違いなく区間記録が出るペース!

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一方で先頭を行く平林選手も1年生とは思えないスピードと落ち着きで淡々と前に進んでいる。中村選手も追い上げるが、どこまで差を縮めることができるのか⁉︎

 

平林選手のスピードも衰えない。区間記録を更新せんとばかりの走りです。いよいよアンカーにつなぎます。アンカーは東洋大学3年生の清野太雅選手!

続いて中村選手、区間記録は間違いない!14年ぶりの区間記録更新!

差を2分23秒にまで縮めてアンカーの中倉啓敦選手に襷リレーだ!

Bチームの湯浅選手も決して悪くはないタイムだが、中村選手に1分以上の差をつけられてしまった。アンカーは東京国際大学の野澤功理選手!

 

往路

Aチーム

青山学院

Bチーム

9区

平林 清澄①

國學院

中村 唯翔③

湯浅 仁②

(中央)

記録

1:08:07

1:07:15

1:08:31

1位との差

223

326

 

10区

トップのAチーム清野選手からの差は2分強ですが、中倉選手の走りが凄まじい!9区中村選手の勢いを借りて、こちらも区間記録を更新するペースで追いかけている!

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果たして追いつくことが出来るのか!

 

東洋大学・清野選手も堅実な走りを見せる。さすがに1区間で2分の差を詰めるのは厳しいか⁉︎

大手町のゴールラインではAチームの選手が待ち受ける。中倉選手が区間記録も間違いない

ペースで追いかけるも、さすがに貯金が大きかった!

 

Aチームの清野選手が1着でゴールイン!

続いて1分23秒離れて中倉選手が2着でゴールイン!青山学院大学は2位。

3位は遅れること3分42秒、Bチームがゴールイン!

 

往路

Aチーム

青山学院

Bチーム

10区

清野 太雅③

(東洋)

中倉 啓敦③

野澤 巧理④

(東京国際)

記録

1:08:50

1:07:50

1:09:06

1位との差

123

342

 

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はい、瀬古さん、ウソー

10区間あって区間賞は3区間だけなんだから、そりゃーオールスターには勝てないよね。

でも1分23秒差って凄い😆

Bチームには圧勝、9区で逆転しちゃいましたね☺️